2019.9.20 霞沢岳、徳本峠

2019霞沢岳と徳本越え

山域

霞沢岳(かすみざわだけ)2646m 長野県

徳本峠(とくごうとうげ)2135m 長野県 

メンバー

早田、吉原、岡田(あすなろ)

行程

2019年9月20日

帝国ホテル7:15s-入渓7:20-1682m地点8:00a8:05s-1779m地点8:35a8:40s-1870m地点9:15a9:25s-1942m地点9:50a9:55s-2074m地点11:05a11:15s―トラバース開始15:30s―八衛門沢踏み跡16:00-K2峰17:30a

9月21日

K2峰5:35s-霞沢岳5:50a5:55s-K2峰6:15as-K1峰6:40a6:45s-最低コル8:30-2300m地点8:45a8:50s-2240m地点9:10-徳本峠10:05a10:30s-2.8km地点11:35a11:45s-岩魚留小屋12:20a12:25s-二股14:05-島々15:50a

昔から徳本越えは一度歩きたいと思っていたが、ただ歩くだけではやはり物足らない。また、霞沢岳は学生時代に上高地から半日で往復した楽勝の記録と記憶が残っている。そこで、島々に車を置き、バスで帝国ホテルへ、そこから八衛門沢経由で霞沢岳に登り、徳本峠泊。翌日のんびりと島々谷を下るプランが決まった。

徳島から夜道を走り、早朝島々着。安曇村役場に駐車し、バスで帝国ホテル前へ。ホテルでトイレを借りて、順調に計画スタート。

最初治山の作業道を歩き、その後は、時折水流が現れるガラガラの本流を登っていく。しかし、登高速度は1時間で200mあまり。遅々として進まない。はるか40年前の大学時代のしかも空荷での行程を参考にすることが間違いであった。そしてバテバテで登っていくうちに重大なミス。

地図で見ると八衛門沢は、左手の六百山側には多数の小ガリーを出しているが、右手にはガリーをほとんど出していない。ということは、本流沿いに登るなら、二股は常に右に取ることが原則である。

ところが、途中、後で巻けばよいと、入口が藪くさかった右への分岐を見送ったことである。わかってはいたが、後で何とかなると思ったのが間違い。沢はどんどん急になり、最後はザイルを出すはめに。それでも稜線に出ればという思いは、出たとたんに断崖と岩稜と猛烈なハイマツのブッシュにあえなく散ってしまった。

時すでに15時。まずは、湯を沸かし、ジフィーズで腹ごしらえをする。ビバークも検討するが適地はない。意を決して八衛門沢の本流までトラバースすることにする。

岩稜を少し下ると、比較的緩い斜面に出た。ブッシュと格闘しながら強引にトラバースしていく。そして、30分余りで踏み跡に出る。ほっとする間もなく、稜線までは約300mの登り。重たいザックに耐えながらなんとか明るいうちに稜線に出ることができた。あとはビバーク地点。幸いK2峰頂上は比較的広く、平らな岩の上に、やや傾き気味ながらテントを張ることができた。乾杯する1人500ml限定のビールのうまかったこと。

翌朝は残念ながら小雨。まずは、空荷で霞沢岳をピストン。展望はなし。K2峰に戻り、黙々と徳本峠を目指す。けっこうアップダウンがあり、峠まで約4時間を要する。徳本峠小屋も雨で人気がない。とりあえずビールで乾杯し、下りにかかる。

雨に煙る峠道、行きかう人もなく黙々と下っていく。それにしても長い。山道が終了する二股まで3時間30分。さらに車道を島々までさらに1時間45分。計5時間20分歩き通して山旅は終わった。松本で宿泊し打ち上げ。

八衛門沢は岩屑で埋まっている。
だんだん沢の傾斜が強まる。
枯れ滝の上
笠が顔を出す
スリングを使いよじ登る
西穂、奥穂、前穂
笠、西穂
八衛門沢本流への決死のトラバース
夕暮れの霞沢岳
最高の一杯
霞沢岳ピストン
霞沢岳山頂
徳本峠
島々谷の道
山行記録

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