2020.9.29 夜叉ヶ池、三国岳
全国1000m峰紀行(17)
2020夜叉ヶ池、三国岳
山域
夜叉ヶ池(やしゃがいけ)水面の標高1099m、最大水深7.7m 福井県
三国岳(みくにだけ)1209m 福井県、滋賀県、岐阜県
メンバー
早田、松本(四国山岳ガイド協会)
2020年9月29日
行程
池の又林道終点8:40s-夜叉ヶ池9:50a10:00s-1206m峰10:35-コル手前11:00a11:05s-三国岳11:50a12:05s-1206m峰13:10a13:25s-夜叉ヶ池13:55a14:00s-池の又林道終点14:40a
福井・岐阜県境の夜叉ヶ池。泉鏡花の小説を連想させる神秘の湖。いかにもいわくありげな名前も前々から気になっていた。位置は福井・岐阜・滋賀の3県境の三国岳のすぐ北西。夜叉ヶ池を狙うなら、この三国岳もついでに登るのも悪くない。
そうするうちに三好市の山の管理を頼まれているNPO法人から、岐阜の本部で打ち合わせをしたいという連絡が入った。いっしょに管理をしているMさんに話すと、二つ返事で、ついでの夜叉ヶ池行きが決まった。
こうして、御所の郷で落ちあい28日夜出発。木之本ICで北陸道をおり、コンビニで買い出しの後、国道303号線へ。深夜の国道はほとんど車も通らず、八草トンネルを抜け岐阜県に入り、さらに川上から左に坂内川に沿う脇道に入ると車はおろか人家も全くなくなる。10km走り、林道終点の登山口に到る。到着時刻3:40。すぐに仮眠。
明るくなってもまだ眠たい。今日は夕方NPO法人の事務所がある「樹庵」で泊まるだけ。腹を決めて二度寝三度寝し、出発は8:40になる。
林道終点から谷に下り、しばらく谷沿いの道を歩く。木橋で谷を2回渡った後、左岸の尾根に取り付き一気に高度を上げた後は、中腹をほぼ等高線状に進んでいく。最後の200mは鎖も現れる急登。それでも9:50稜線に立つ。眼下に水をたたえる美しい夜叉ヶ池が見える。早速荷物を置き、遊歩道を池に下る。
こうしてみると池はかなり広い。池をめぐる遊歩道を進み、北側の園地に行ってみる。池は明るく、水は美しく澄んでおり、かつて見た霧島の大幡池のようにそのまま飲めそうな気がする。
稜線に戻り、3県境の三国岳を目指す。急坂を登り切ったピークが夜叉ヶ池山。ここまでは道も展望もよいが、1206m峰の手前のコルあたりからは、踏み跡の両側の灌木やネマガリダケが多くなり、セミブッシュの様相を見せてくる。それでも南面は高木が少なく展望がきく。1206m峰と三国岳のコルからは、いよいよ踏み跡も怪しくなるが、それでもいままで経験した地獄のブッシュに比べたらかわいらしいもの。ほどなく三国岳頂上の一角に飛び出す。頂上は平坦で広く、最高点の周辺だけ刈り分けがある。
さしものブッシュも帰りは早い。気分的にはそう思ったが、調べてみると夜叉ヶ池―三国岳間のコースタイムは行きも帰りもちょうど1時間50分であった。
下山後は、旧横蔵小学校の校舎を活用した宿泊施設「樹庵」で打ち合わせと懇親。楽しい夜が更けた。