2014.8.23 霊仙山

全国1000m峰紀行(1)

霊仙山(1094m)(りょうぜんざん)滋賀県

登頂日 2014年8月23日

参加者 
早田 健治

行程
林道分岐7:55s-かなや8:05-汗拭峠8:10-標高920m8:45-経塚山-9:10-最高点9:20-霊仙山9:25a9:30s-標高920m9:50-汗拭峠10:15-林道分岐10:30a

滋賀県東部、岐阜県との県境近く、北の伊吹山と対峙して、関が原の西を固めるように霊仙山がある。といっても、その山容はあまりにもなだらか、周辺の山との標高差も少なく、その存在感は伊吹山とは比べようがない。それでも、冬季には、厳しい季節風にさらされ、時には豪雪にも見舞われる特異なポジション。特に風の影響は大きく、頂稜一帯は、高木の生育が許されず、見事な笹原を形作っている。

 前々から気になっていた山だが、なかなかチャンスがなく、ちょうど、母校の高知大ワンゲル部のOB会が琵琶湖岸で開かれた2014年8月、登頂を果たすことができた。この年の8月は、毎週のように台風や集中豪雨が西日本を襲う不順な天候が続いた。この日も中途半端な予報であったが、とりあえず、前夜23時頃に家を出て、大鳴門橋と明石海峡大橋以外はすべて下道で、国道28号、2号、171号、1号、8号、21号とつないで、8時前に醒ヶ井の養鱒場の奥、榑ヶ畑登山口に着いた。幸い雨は上がり、一部には青空も見える。7:55出発。開設中の林道を少し歩くと、すぐに登山道が始まる。最初は、石垣が残る榑ヶ畑集落の棚田跡に植林された薄暗いスギ林の中を歩く。やがて「かなや」小屋に着く。この小屋は営業小屋で、情報によると、宿泊もできるらしい。ここからは、急登になり、ほどなく汗拭峠に着く。峠からはしばらく痩せた尾根を登り、尾根が広がると、少しジグザグを交えながら斜面を登っていく。やがて広いなだらかな尾根に登りつき一息つくが、樹林帯を抜ける標高800mからは急登になるが、それを登り切ると、いよいよ頂上台地の一角に飛び出す。目の前に一面の笹原が広がり、谷を挟んで霊仙山主峰が聳え立つ。なだらかに起伏する台地の道を、なだらかな尾根はさえぎるもののない大展望である。はるか彼方の経塚山を目指してひたすら歩く。経塚山で東面からの登山道と合流し、まずは、1094mの霊仙山最高点へ。頂上は、360度の展望だが、雲のため、残念ながら遠望はきかない。三角点のある本峰でわずかな休憩を取った後、下山は、西尾根からショートカットを試みる。稜線から外れると踏み跡もなくなり笹と潅木の斜面を下る。谷をわたり、登山道に戻ると、一気に登山口まで駆け下った。

手軽に登れる山、霊仙山。積雪期なら山スキーも楽しめそう。周辺には観光地や見どころもいっぱい。軽く登って、どこかで一泊すれば、思い出に残る山行になるのは間違いない。

もう一度登ってもいいと思える山でした。ぜひ、行きませんか?

山行記録

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